78歳にタイムスリップしたおばあちゃんと私

アルツハイマー症認知症の祖母と家族のリアルな365日

おばあちゃんとの会話④ - 覚えてもらえない家族

おばあちゃんアルツハイマー症になった後に、私は結婚した。

 

もちろんおばあちゃんも結婚式に来てくれて、おばあちゃんの寝室にも結婚式の写真が飾ってある。

 

 

旦那くん『おばあちゃん、お久しぶりです、お元気にされてますか?

 

おばあちゃん『こんにちは。いつもお世話になってます。

 

といいながら、

 

おばあちゃん『誰やったかいなあの人は?

 

と小声で、一応気を使って本人はこっそり聞いたつもりで、ほかの家族に尋ねる。

 

 

ある時は、

 

まほ(母) 『ママ、OREOちゃんの旦那さんよ。ほら、結婚式でも会ったでしょ

 

旦那くん『おばあちゃん、お久しぶりです。

 

おばあちゃん『どうもこんにちは。いつもお世話になってます。

 

そして5分後、

 

おばあちゃん『あの男の人はどなた?

 

まほ(母) 『だから、OREOちゃんの旦那さんって言ったやろ。さっき挨拶したでしょ。

 

おばあちゃん『あら〜そうやったかいな。最近、すぐ忘れるもんね〜いかんとよ。

 

まほ(母) 『そうね、忘れっぽいけん、ちゃんと覚えとって。OREOちゃんの旦那さんよ。

 

そして、さらに5分後、

 

おばあちゃん『OREOちゃん。あの男の人はどなた?お父さん(ひろし)のお友達?

 

私 『うん、そうそうお父さんの友達よ。』 

 

おばあちゃん『そうやろうね。どうりで会ったことないと思ったもんねー。

 

 

こんな会話をひたすらする。

 

ざんねん、旦那くん。

 

だっておばあちゃんは、あなたと出会う前の78歳の頃にタイムスリップしているんだから、

 

仕方ないよね。